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1 制度内救済-④返還免除-

1 制度内救済-④返還免除-

④返還免除

Q 返還が免除される場合がありますか。その例として、どのような場合がありますか。
A 返還が免除される例としては、
①本人が死亡し返還ができなくなったとき
②精神若しくは身体の障害により労働能力を喪失又は労働能力に高度の制限を有し(症状固定または回復の可能性がないことを要する)、返還ができなくなったとき(注)
③大学院生の無利子奨学金で、特に優れた業績による返還免除を願い出て認められた場合
などに全部又は一部の免除ができるなどとされています。
(注) 回復の可能性との関係で、何度か猶予を繰り返さないと免除の申請ができないと言われたケースがありますが、制度上はそのような制限はないはずです。
※ 免除制度の利用にも、延滞金の解消が必要だとされています。

(参考)本人が死亡した場合の返還免除制度と保証人
本人が死亡した場合、保証人は当然には返還免除となるわけではないようです。
一部情報によると、以前は、本人名の死亡届が提出されると連帯保証人と保証人も 自動的に返還免除とされていたようです。しかし、現在では、「返還免除願」を提出し、保証人が返還できない理由(例えば「年金生活等」)が認められると、免除となる扱いがなされているようです。
なお、本人が死亡した場合に保証人が返還するときの延滞金の減免については上記③延滞金減免を参照して下さい。

(解説)免除の願出に必要な書類
死亡による免除のとき
(1)奨学金返還免除願
 (相続人、連帯保証人連署。機関保証制度加入者は相続人)
(2) 本人死亡記載の戸籍抄本、個人事項証明書か住民票等公的証明書
 (コピー不可)

精神若しくは身体の障害による免除のとき
(1) 奨学金返還免除願
 (本人、連帯保証人連署。機関保証制度加入者は本人のみ)
(2) 返還する事ができなくなった事情を証する書類
 (家庭状況書:本人及び連帯保証人の状況。連帯保証人の資力要件は年収300万円以下とのこと。機関保証制度加入者は本人の状況)
(3) 医師又は歯科医師の診断書
 (日本学生支援機構所定の用紙)
※ 教育職の免除制度は1998年3月31日に廃止されました。
※ 大学院無利子奨学金貸与者の教育職・研究職免除制度は2004年3月31日に廃止されました。

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