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1 制度内救済-②減額返還制度-

1 制度内救済-②減額返還制度-

②減額返還制度

Q 大学で奨学金を借り毎月2万円返しています。不況で収入が減り月2万円を返済に当てることができません。返済額を減らすことはできますか。
A 災害、傷病、その他経済的理由により奨学金の返還が困難な方の中で、当初約束した割賦金を減額すれば返還可能である方に対して、一定の要件に合致する場合、一定期間、1回当たりの当初割賦金を2分の1に減額して、減額返還適用期間(最長10年)に応じた分の返還期間を延長する制度(減額返還)があります。
※ 返還期間が延長されますが、第二種奨学金における利息の総支払額に変更はありません。
※ 機関保証制度においては、保証機関が延長されることによる保証料の追加徴収はありません。

(解説)減額返還制度の適用条件

  1. 災害、傷病、その他経済的理由により奨学金の返還が困難であること。
    経済的事由の場合は、目安として給与所得者は年間収入300万円以下、それ以外の場合は所得200万円以下。
  2. 願い出の時点で延滞していないこと。
    延滞金が発生している場合には、延滞金を全て支払って延滞を解消しなければ願い出ができません。
  3. リレー口座加入者であること。
    リレー口座(奨学金を金融機関の口座から自動引き落しで支払うための口座)未加入の方については、リレー口座手続きの終了後に、「預・貯金者控」(金融機関受付印があるもの)のコピーを「奨学金減額返還願」に添付して願い出てください。
  4. 月賦により返還していること。
    月賦以外の返還方法(年賦、半年賦、月賦・半年賦併用)で返還している方は、減額返還の承認により自動的に月賦の返還方法に変更され、減額返還の終了後も継続されます。
    ※ 月賦・半年賦併用返還の方は、減額返還適用後も月賦返還額は適用前とほぼ同額となります(月賦返還へ変更した時点で月賦返還額が倍額となり、それを1/2に減額するため。)ただし、1月・7月の半年賦分はなくなります。
  5. 個人信用情報の取扱に関する同意書が提出されていること。
    平成21年度以降に機構の奨学生として採用されるには、同意書の提出が奨学金貸与の条件とされ、それ以前の奨学生については同意書の提出は任意ですが、減額返還制度を利用するには、平成21年度以前の奨学生についても同意書の提出が必要です。

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